車(トヨタクラウン)が父の遺品となっている

周囲からは買い替えたらと言われますが、父親の遺品ともいえる存在になった2001年型のトヨタクラウンを大切に乗り続けています。
事故により若くして車椅子生活となり運転免許を持たなかった父親ですが、晩年になってから「一度はクラウンに乗ってみたかった」と言うので、私の車も古くなりましたので買い替えを考えていた時期でしたから、2001年に17系と言われるトヨタのクラウンを購入しました。古い文言ですが、確かに父の時代には「いつかはクラウン」というセールスコピーが流行っていました。その当時は成功者の証みたいだったのでしょうか。
そんな事情もありましたので、ディーラーに赴いたわけですが、対応してくださったセールス氏が「クラウンはトヨタの代名詞的存在ですからスタンダードモデルでも十分にご満足いただけます」と言われたので、その端正な造りは私も気に入りましたので、少し予算オーバーでしたが父の希望を優先してそれを購入しました。
納車日は父親の誕生日を選びました。晴天の日に納車されたクラウンを見て満足そうな父親に「この車でどこへでも連れて行ってあげますからね」と言うと満面の笑みを浮かべていたのが今でも忘れられません。それから、近県を中心に年に4回くらいは両親を乗せて1泊旅行など出かけたものです。そんな日々は両親にとって至福のひと時だったと思いますが、親孝行できた自分にとっても充実した時間であったことも確かです。「親孝行したい時に親はなし」と言われるくらいですから。
そんな父親が亡くなってから4年が経ちます。普通ならクラウンも買い替えの時期を迎えていましたが、それが車庫から消えるとなれば老いた母親が寂しがるだろうと思いそのままにしてあります。年式が古いですから部品の欠品も多く、動く状態を保つにはそれなりの維持費はかかりますが、未だに車庫で輝きを放っているのを見て自分も不思議と良い気分になれるのですから安いものです。
化石燃料で走る車が無くなるのも遠くない時期でしょう。でも、今は父の遺品であり、やがては両親の遺品となるものですから、許されるならばできる限り大切にしてあげたいと思っています。http://www.entropy64.com/